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蛭子能収のうきうきギャンブラー人生

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蛭子能収プロフィールphoto

蛭子能収

1947年長崎生まれ。漫画家、俳優。看板店、ちりがみ交換、ダスキン配達などの職業を経て33歳で漫画家に。その後TVにも出演。現在「蛭子コレクション」全21冊のうち7冊発売中。ギャンブル(特に競艇)大好き。カレーライス、ラーメンなど大好き。魚介類や納豆は苦手。現在、タレント、俳優、漫画家、エッセイストと多ジャンルで活躍中。

Vol.22 悲しい当り


 パチンコ、麻雀、競馬、競輪、ボート、オートなんてのが日本におけるギャンブルである。他に宝くじなどもあるのが、一番親しみがあるのはパチンコだろう。このパチンコ、外国にはない。日本だけに存在するギャンブルゲームである。世界のカジノ場にもパチンコ台を置いてるのは見たことがない。外国人にはまったく受けないギャンブルなのだろう。

 日本は北海道から沖縄まで、駅という駅には必ずパチンコ店がある。どんな小さな駅にも大抵はある。一時、韓国や台湾で日本のパチンコ台が、かなり流行ったことがあったが今では置いてない。
パチンコはギャンブルというわけで、それらの国が取締りをしたようである。せっかく日本生まれのパチンコ台が外国に広まろうとしていたのに残念だった。
 最近外国に行ってないので詳しいことは分からないが思うに今のところ外国にパチンコを置いて営業している店はない。日本だけで営業されていて、しかも全くい衰えていないのである。日本全国に一体何軒のパチンコ店があるのだろうか?
 最近、赤坂や上野でパチンコをしてみたが、3回行って3回とも負けた。それぞれ5千円ずつで計15000円。一回10分打ったとして計30分。こんな簡単にアッという間にお金を吸い取られてしまうパチンコになぜ日本人は群がるのか? 私は5千円負けると打つ気をなくし、「ああやっぱりパチンコはだめだ」と呟きながら店を出てくる。

 先日、ロケで商店街を歩いた。だんごを買ったり通行人と喋ったり、昼食は定食屋で野菜いため定食を食べたりと割と自由に動き回ることのできるロケだった。
 商店街には大抵パチンコ店があり、「よし今日はちょっとパチンコしてみましょうか」となった。カメラも同時に私の後ろを着いてくる。ディレクターやメイク係、助監督やプロデューサーまで一緒に入ってくる。私が勝手に決め、突発的にパチンコ店に入ったのである。そして適当に台を選び、座って千円(自腹)を入れ打ち始めた。
 そして最初に入った玉でグルグル台の中の液晶画面が動き、華やかな光を放ち、大きな音響も出て、なんと大当り!
「ええーっ」と私。カメラマンも音声さんもディレクターも驚いた。
「うわーっ、久しぶりの当りですよ」と興奮した私。出てくる玉をドル箱にため、いっぱいになったところでディレクターから「エビスさん、他のロケもあるしもう止めてください」との声がかかった。仕方なく止めて「出た玉をお金に替えます」と言うと、またディレクターが一声。

「エビスさん、TVですからお金に替えるのは止めてください」。

本当に久しぶりに当たりを出したというのに、これはない…。しかも景品が大してなく、飲めもしない缶ビールに替えてしまった。

……悲しい当りになった。


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