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蛭子能収のうきうきギャンブラー人生

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蛭子能収プロフィールphoto

蛭子能収

1947年長崎生まれ。漫画家、俳優。看板店、ちりがみ交換、ダスキン配達などの職業を経て33歳で漫画家に。その後TVにも出演。現在「蛭子コレクション」全21冊のうち7冊発売中。ギャンブル(特に競艇)大好き。カレーライス、ラーメンなど大好き。魚介類や納豆は苦手。現在、タレント、俳優、漫画家、エッセイストと多ジャンルで活躍中。

Vol.61 セールスマンに注意せよ!!


 私は子供の頃からギャンブラーであった。
 小学生の頃、母から10円貰うと、家の前にあった駄菓子店へ行き10円のくじ引きをした。10円で10円の品物を手に入れるより、10円で50円の品物をいただこうと考えたのである。
 ギャンブラーというより欲が深い人間だったのかもしれない……。
 実際に私は、50円のお菓子より、50円分のくじを引きたかったのである。
 くじを引き始めて分かったのは、ほとんどのくじは当たりがわかるようになっているということであった。自分で一枚一枚のくじ引きの絵や大きさなどをいろいろ調べている内に、すべてのくじは当たりが分かるようになっている!!ということを発見した。紙に絵柄が印刷されている場合、一枚一枚よく見ると一枚だけ印刷が薄かったり、絵柄が右側に寄っていたり、他にも絵柄の中に小さな黒い点が描かれているとか、とにかく当たりには店の人が分かるように何らかの印がついているのだった。

 しかし、何でこのように当たりがわかる印をつけたのだろうか? 考えてみた。当時は昭和25年頃である。お客がくじを引いてハズレばかり出たら、時に怒る客もいるわけだ。
「なんだ、おばちゃん、このくじ、当たりがないんじゃないか? 全部ハズレだろ?」と店のおばさんがお客に詰め寄られた時に「そんなことありませんよ。ちゃんと当たりはあるんです」と、そのくじから当たりを自分で引いてみせることが出来るように当たりが分かるようにしたのだと思われる。

 これを発見した私は、この事実は友達にも言わず、あっちこっちの駄菓子屋で自分一人でくじを引いて当たって喜んでいた。
 しかし、店側も遂に手を打ってきた。こんな小さな小学生に当たりくじばかり引かれて店の商品をごっそり持っていかれては大変だと思ったことだろう。
 なんと、「ねえ、君、くじを引く時、くじを選ぶのはだめだよ。目を隠して引いてくれ」と言われてしまったのである。
 昔は「本当に当たりがあるのか?」という疑問を抱くぐらいに人間を信用できなかったのかもしれない。

 現代では、人間も知恵がつき、当たりに印を付けるようなくじは売らないし、銀行では普通預金より少し利息が良いと思って、新しい預金に変えたら、どういうわけか預金が少しマイナスになっていたりする…。
 銀行員や生命保険会社の言いなりになって、お金を預けていたら、最初は少し儲かるもののそのまま放っておいたらどんどん値が下がって、預けておいたお金がかなりの額目減りしていたりする…。
 とにかく、お金を目減りさせないためにはセールマンの言うことに疑問を持たなければだめだ。人を信用することは良いことだけど、自分のお金が減らないように用心はしたほうが良い!!


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